20代の平均転職回数は1.2回程度です。
転職回数が1~2回であれば普通と捉えられるので、不利になるということはないと言えます。
しかし20代と言っても、20代前半と20後半に分けて考えると、転職回数による印象は大きく異なります。
20代前半の場合、大学卒業した人で考えると2回転職していると、1社の在籍期間が1年前後となってしまうため、転職回数が多いなと思われ、企業側からもあまり良い印象を持たれないのが本音です。
会社選びに失敗した、就職活動が上手くいかなかったという理由もあるとは思いますが
「本人にも何か問題があるのではないか?」
と不信感を抱かれる場合もあります。
転職回数が多いからと言って一概にダメとは言えません。
転職回数が多くても高いスキルを身につけている人や、自社が求める人材とマッチしている人であれば企業側は採用する可能性はあります。
しかし、転職回数が3回、4回と多い場合、短期間で転職を繰り返す「ジョブホッパー」とみなされやすいです。
1社に在籍している期間は短いため、スキルが身に着く前に辞めている可能性があり、転職回数が多いほど企業側はマイナスのイメージを持ちやすくなります。
そして、転職回数5回以上になれば、企業側は書類選考の段階で敬遠します。
私の経験から言うと、できれば3社以内に留めておきたいのが本音です。
転職回数が多いほど1社あたりの勤続年数が少なくなるため
「スキルが身についていないのではないか?」
と思われる可能性が高いです。
20代は必ずしもスキルが大切というわけではないですが、採用しても能力を発揮できないと思われてしまうと、企業から見て魅力的な人材とは言えないでしょう。
仕事はやりがいや楽しいことだけでなく、辛いこと、ストレスに感じることも多くあります。
割り切って仕事と向き合うことも大切ですが、転職を繰り返している人であれば
「またすぐに辞めてしまうのかな?」
「辛いことがあれば仕事を投げ出してしまうのではないか?」
と思われてしまいます。
企業側はコストを割いて採用活動を行っているため、長く働いてくれない可能性がある人を積極的に採用しようとは思いません。
退職理由として、給与の不満や、労働条件の不満と同じく多いのが「人間関係」です。
「職場で合わない人がいた」
「会社に馴染めなかった」
企業側も退職理由の多いうちの一つが人間関係というのは分かっているため、転職回数が多い人が応募してきたときに
「協調性がないタイプの人なのではないか?」
「人間性に問題がありそう」
と勘ぐってしまう場合もあります。
会社という組織に属するには、協調性は必ず求められます。
どれだけ個人の能力が優れている人であっても、周囲の人と協力していけない人は会社にとってトラブルメーカーになりかねないため、企業側もその傾向がないか慎重に見ています。
20代で頻繁に転職を繰り返している人は
「何も考えずに仕事を選んでいる人」
と思われがちです。
毎回長く働きたいと考えて転職しているにも関わらず、転職回数が多い人は、仕事選びにおいてどこか抜けている点があるはずです。
物事を深く考えるタイプのお仕事を希望する場合は、何も短期で仕事を変えている人は嫌煙されがちです。
転職回数が多くなったとしても、20代で転職をして自分に合った企業を見つけた方が良い場合もあります。
企業が20代に求めていることは、今できるスキル以上にこれから発揮されるであろう「潜在的能力」も含めて採用を判断しています。
物事に対する吸収力や、早期に自社で成長してくれるだろうという見込みがあるからです。
そのため、20代の人は未経験の職種や業界にもチャレンジがしやすいというメリットがあります。
その一方、年齢が上がっていくにつれて、未経験への転職は厳しくなります。
30代になってから未経験の職種、業界に興味を持っても遅いため
「自分にはこの仕事は合っていないかもしれない」
「今後のことを考えたときに違う職種に転職したい」
と20代の時点で感じているのであれば、そのままずるずる続けるよりも早めに決断して、転職活動をした方が、良い将来を描くことができるかもしれません。
人材不足が続いてますが、特に若い人材を求める企業は数多くあります。
20代はまだまだ発揮できていない能力を秘めているため、自分に合った仕事を模索するいい年代でもあります。
20代であれば需要があるのが今の転職市場なので、転職を考えている20代は30代になる前に転職することをおすすめします。
必ずしも転職回数を気にする企業ばかりではありません。
外資系企業、中小企業や急成長中のベンチャー企業などは「実力主義」としているため、転職回数は気にしていないところが多いです。
「自分の成長のために転職を繰り返してきた」
という転職の目的がしっかりしたジョブホッパー型の人が活躍できる場合もあるのです。
転職回数が多い=経験豊富な実力者
と捉えられるため、その点をアピールすることで魅力的な人材という風に見てもらえるでしょう。
ただしやみくもに転職を繰り返している人は対象外となります。
転職回数が多い場合、どのような理由があっても企業は最初ネガティブな印象を持っています。
「なぜ転職を考えたのですか?」
と聞かれた際に
「会社が…」
「上司が…」
と自分以外に原因を持っていこうとすると企業側は
「周りのせいにする責任感が無い人なのか?」
「成長意識が乏しい人なのか?」
とマイナスなイメージしか抱きません。
そのネガティブなイメージをポジティブに変換しアピールできるのが面接の場です。
前職で色々不満があったのかな?というのは企業側も感じとっていることですが、それを知った上で
「自社に入社にしてどうしていきたいのか?」
を知りたいのが企業側です。転職理由を説明する際のポイント
・自分に至らない点があった
・退職を今後どのように活かそうとしているのか?
このときに他責思考にせず自責思考にして伝えることがポイントです。
転職回数が多いことをポジティブに考えると
「転職回数が多い=様々な職場や企業を経験している」
とも捉えることができるため、職歴の多さをアピールする方法を有効的に使いましょう。
様々な企業の仕事のノウハウや取り組みなどを知っているため、柔軟に対応する力も身につけています。
しかし転職回数が多いというのも事実なので、身につけたスキルや色んな会社を経て学んだ経験を説明しながら転職回数が多くなった理由を説明しましょう。
「転職回数が多くなると不利になるのでは…」
と思い短いから無かったことにしてしまおうと考えるのはNGです。
採用担当者であれば、そのような小さな嘘にすぐ気づいてしまうため、空白の期間について尋ねられてすぐ発覚してしまいます。
職歴を誤魔化すのは職歴詐称となりますし、嘘をつくのはもってのほかです。
例え、面接で誤魔化せたとしても入社後に発覚したらクビや偽証罪に問われることもあります。
20代で転職回数が多い人こそ、転職エージェントを活用しましょう。
20代はまだスキルが未熟なため、転職回数が多いとネガティブな印象からスタートするのが当たり前となってしまいます。
転職回数が多い人であれば
「どのように伝えれば魅力が伝わるか」
「転職回数のネガティブなイメージを軽減するためにはどう伝えるべきか」
などを一緒に考えてくれます。
転職回数が多いからこそ、企業が気になる点は増えるため事前対策は入念にする必要があるため、転職のプロである転職エージェントを活用した方がいいでしょう。
しかし転職エージェントに言われるがままに転職して、転職回数が多い人がいるのも事実です。
また転職エージェントは営利組織なので、転職回数が多い人は嫌がられる場合もありますのでご注意ください。
転職活動をサポートしてくれるサービスが最近増えています。
転職エージェントにはないメリットがありますので、転職回数が多い人は自分一人で転職活動を行うのではなく、転職支援サービスの利用を検討しても良いかと思います。