元銀行員が教える転職活動の企業研究とは?

転職活動の企業研究とは?

こんにちは、転職コンサルタントのイッシーです。

今回は転職活動でもとても重要な企業研究について解説致します。

転職活動における企業研究の目的は、企業の特徴や財務健全性を確認し

「自分の志向と合っているか」

「転職の軸やキャリアのストーリーとずれていないか」

そして面接を突破するために行います。

僕がこれから話す企業研究は、皆さんがイメージしている企業研究とは少し違うかもしれません。

なぜなら僕は元銀行員で、企業研究をしょっちゅうしており、その企業の事業への理解、財務分析、リスク分析等を日々行っていました。

これらの経験は、転職コンサルタントをしている現在でもとても役立っています。

僕が説明する企業研究の方法や項目は、金融業界の企業分析をベースに転職活動の用にアレンジしています。

他の転職コンサルタントさんや転職エージェントさんとの一番の違いはこの企業研究の細かさの部分かもしれません。

転職コーチングを利用して頂いた方には、帝国データバンクのレポート等を取り寄せてもらってアドバイスもしています。

この話を聞いて

「なんだか難しそうだな、めんどくさそうだな」

と思った方もいるかと思いますが

なるべく誰にでもできるように、かみ砕いて説明しますのでご安心ください。

今回の動画で話したことを実践して頂ければ、どの企業を応募すべきなのかも絞りやすくなります。

またその後の面接対策での転職理由や志望動機、自己アピール等の作成にも大いに活かすことができますので、是非実践してみて下さい。

①志望する企業のビジネスモデルは?

まずどの様な商品を販売していて、どの様な顧客に販売しているか理解してください。

企業が何をどうやって利益を得ているのか、仕組みを理解します。

売上・営業利益の基盤となる商品・サービスは何か、内訳まで細かに調べれば企業の強みを理解できます。
※商品・サービスの対象(個人消費者・法人/年齢層別/男女別/国内向け・海外向けなど)

またその企業が扱っている商品は有形商材なのか、無形商材なのか?

有形商材の場合は、在庫リスクはあるのか? ※在庫回転期間=在庫÷平均月商(企業にもよりますが、在庫回転期間が3ヶ月以上は要注意)

季節要因があるビジネスなのか?※季節によって売上高が大きく変わるか?

そういったことで働き方も変わりますので確認してみて下さい。

労働集約型のビジネスなのかどうかも確認してください。

労働集約型とは、人間の労働力に頼る割合が大きい産業のことをいい、お金や機械よりも、人間の手による仕事量が多い産業ということです。

また労働集約型のビジネスは、採用力や教育体制がしっかりしていないとブラック企業になりがちなので良く確認してください。

②志望する企業の強み・弱みは?

競合他社とどの様な差別化をしているのか確認してください。

志望する企業の強み弱みを知ることはとても大事です。

企業の強みの例

・財務内容が極端に健全
・ブランド力が高い
・地域のTOP企業
・提供しているサービスや、商品が特徴
・特許を持っている

企業の弱みの例

・財務内容が悪い
・ブランド力が無い
・サービスに特徴が無い
・採用力が弱い
・人の定着率が低い
・そもそも赤字が続いている

企業として弱い部分が無いのかも、確認してみてください。

志望する理由になったり、転職後の働き方に大きく影響を及ぼす可能性がありますので、必ず自分なりに調べて考えてみましょう。

③志望する企業の財務内容は?

上場企業を志望している場合には、IR資料を確認してください。

未上場企業の場合には、民間の調査会社のレポートが無いのか、確認してみて下さい。

帝国データバンクのレポートは個人でも千円ちょっとで入手する方法がありますので、このリンクから確認してみてください。

帝国データバンクでは、企業に点数を付けており55点以上の企業は、優良企業と判断して頂いて構いません。

歴史のある企業であれば、中小企業であっても50点が一つの目安として考えて下さい。※ベンチャー企業は業歴が浅いので、点数は低い傾向です。

そして帝国データバンクのデータでは、売上高、利益、自己資本比率、取引銀行、仕入先、得意先(販売先)、売上高ランキング、株主構成等々が分かります。

財務分析をしたことが無い人もいると思いますので、詳しく説明した動画がありますのでそちらをご覧ください

基本的には、現預金水準と、営業利益、自己資本比率を見て欲しいのですが、とりあえず営業利益をまずは確認してみてください。

志望する企業が抱えている課題やリスクは?

どんなに業績が好調そうな企業でも課題やリスクを抱えています。

上場企業であれば、有価証券報告書にリスクが書かれています。

また未上場企業であれば、ご自身でしっかり考える必要があります。

リスクや課題があるのは当然で、その課題やリスクに

「企業がどの様な対策をしているのか」

そして

「その対策の効果はでているのか?」

ということは可能な限り調べたり、考えてみて下さい。

ご自身で調べたり考えても自分なりの考えがでなかったら、面接の場や内定獲得後に採用担当者に確認しても良いと思います。

⑤成長性は?

この記事を観ているあなたは、恐らく20代から30代の方だと思います。

まだ数十年は働かないといけません。

成長余地が無い企業に入社してしまうと、待遇や働き方に大きく影響を及ぼすかもしれません。

若手の内は、なるべく成長余地がまだまだある企業に入社すべきかと思います。

⑥どの様な社風なのか?

社員の年齢構成や、組織の意思決定の方法などは確認しておきたい点です。

会社によっては同族企業で、経営者一族がとてつもない権力を持っている場合や、社長が独裁者のように振舞っており、社員が奴隷のように働いている企業もありますのでご注意下さい。

また個人の裁量を重視している企業なのか、組織の規律を重視している企業なのか?

によっても、入社後の働き方は変わってきますので、できる範囲で確認してください。

企業研究は最低この6個をやってください

この6個の観点から調べるだけでも、どの企業に応募するのか絞ることもできますし志望理由の作成に役立ったり、自己アピールで活かせることが見つかったりする可能性があります。

自分で調べても分からないことは、企業に問い合わせて聞いてもらっても構いません。

また転職エージェントを利用している場合には、担当者に聞いてみて下さい。

以上、企業研究について解説致しました。

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