キャリア相談サービスを受ける前の4つの注意点

キャリア相談とは?

キャリアとは、経験や経歴のことを意味します。

現在や将来のキャリアや仕事について悩んでいる人が受けられるカウンセリングのことを「キャリア相談」といいます。

・今の仕事をこのまま続けてよいのか悩んでいる
・転職したいが、何から始めればよいのかわからない
・希望の仕事に就くために、必要なスキルやアピールポイントを教えてほしい

転職エージェントとは異なり、転職することをまだ決めきれていない方でも相談可能です。

転職に限らず、相談者の可能性を尊重したベストなキャリアを一緒に考えてくれることがキャリア相談の特徴の一つです。

・現職に残り、専門性を身に付ける
・転職してキャリアを積む
・本業とは別に副業をスタートする
・個人事業主、もしくは起業した新しいビジネスを始める

「何が一番ベストなキャリアなのか?」

カウンセリングを通じて見つけていきます。

そして

「仕事を中心として、どのように人生を歩んでいくのか?」

仕事だけでなく、人生について見つめなおすきっかけをつくるのがキャリア相談です。

キャリア相談が重要視されている背景

①雇用環境の変化

ここ30年で日本の雇用環境は大きく変化しています。

従来の日本では、新卒入社した会社に定年まで勤めるという「終身雇用」や、社歴の長さで役職や給与が決まる「年功序列」という制度がありました。

しかし、バブル景気の崩壊やリーマン・ショックなどの経済不況を経て以降は、多様な働き方が注目されるようになり転職する人が増えました。

多くの選択肢の中から、キャリア形成ができるようになったためそれに伴い悩みが増えたことでキャリアカウンセリングを求める人が増えています。

②個人の考え方の変化

雇用環境の変化に伴い、個人の考え方にも変化が出てきました。

新卒で就職した会社で昇進・昇給を目指すという考え方から、多様な価値観のもと職業の選択がしやすくなっています。

ワークワイフバランスの見直しにより変化した仕事への考え方

・休みや人生も充実させたい
・生活に合わせた仕事選びをしたい

このような考え方をする人が増えたため、キャリアカウンセリングの需要が高まる背景となっています。

有料キャリア相談サービスと転職サイト・エージェントとの違い

キャリア相談サービスは、有料ですが「キャリアのプロ」のコーチングを受けながら一緒にキャリアプランを考えることができます。

転職を前提としていないため

・現職に残ってキャリアアップ
・転職
・副業
・起業

キャリアの選択肢は様々です。

「転職を迷っている」

「今後のことを相談した上で、現職に残るのか転職か決めたい」

このような方は「有料キャリア相談サービス」がおすすめです。

一方で、やりたいこと、転職したい職種が明確に決まっている場合は転職エージェントの方がおすすめです。

無料でサポートを受けられますが、取り扱っている求人に転職できたら企業から紹介料が貰えるという仕組みです。

そのため、注意点としては売上ノルマを達成させるためや、高額な紹介料がもらえるからと強引サポートをする悪徳エージェントもいますので、エージェントを選ぶ際は複数社比較してから検討してみましょう。

キャリア相談サービスの種類

①有料キャリアサービス

有料のキャリア相談サービスは、キャリアのプロに今後のキャリア設計や仕事や転職に関する悩みを相談できるサービスです。

転職エージェントとの違いは

「転職するか悩んでいる」

という方の場合も相談できます。

その場合は、現職に残る方がいいのか?転職した方がいいのか?それとも起業した方がいいのか?などベストな選択を一緒に考えてくれます。

転職することが目的ではないため、キャリア全般の悩みを相談できます。

②転職エージェント

転職エージェントは、無料で利用できるサービスです。

転職エージェントにとっては、相談者が転職することで企業から報酬が入るため「転職する」という目的の方のみおすすめです。

転職エージェントを活用するメリットは「転職のプロ」が職務経歴書の添削、面接対策などを行ってくれる他、自分では気づかなかった市場価値や、最新の情報を教えてくれることです。

③行政が運営するサービス

行政が運営するサービスは、完全無料で受けられるのが大きなメリットです。

行政が運営するサービス

・ハローワーク
・キャリア形成サポートセンター
・地域若者サポートステーション

などがあります。

キャリア相談のメリットと効果

①人生設計が立てられる

キャリア相談を受けることで、漠然としていた人生設計を明確に立てることができます。

「こうなりたいな」

「ああなれたらいいな」

というぼんやりとした理想ではくなく、目指すべき目標を1年、3年、5年後のビジョンを明確に持てるため、その目標に向かって「今何を取り組むべきか?」がわかり行動しやすくなります。

②客観的な意見を聞くことができる

キャリア相談を受けることで、カウンセラーから客観的な意見を貰うことができます。

今まで自分では気づかなかったことに気づくことで、自分自身を見つめなおすきっかけにもなります。

また、キャリア相談の目的は転職ではないため、相談者一人ひとりに合った選択に導いてくれます。

③仕事へのモチベーションに繋がる

仕事に対してモチベーションが低下していると

「何のために仕事をしているのだろうか?」

などと不安に感じてしまうこともあります。

キャリア相談を受けることで、漠然としたキャリアへの不安を解消できるため「自分の課題」が明確になり、仕事も前向きに取り組めるようになります。

キャリア相談はこんな人におすすめ

①将来や現状のキャリアに自信がない人

将来や現状に対して不安を感じている人は、キャリア相談を受けることをおすすめします。

キャリア相談は就職や転職以外のことも相談できるため、人生設計を踏まえた相談をすることで、漠然とした不安から解放され前向きな生活を送ることができます。

②ワークライフバランスを意識した人生設計を立てたい人

仕事だけでなく

「プライベートも充実した人生設計を築きたい」

という人にもキャリア相談はおすすめです。

例えば

「将来は海外を拠点に暮らしたい」

「地方に移住して働きたい」

というビジョンがある場合、それを実現するためにはどのようなスキルを身につけ、転職をするべきなのか?フリーランスとして生きていくべきなのか?多方面からカウンセラーと一緒に考えることができます。

まだ先の話と先送りにするのではなく、将来実現させたいプランから逆算して人生設計を練ってみましょう。

③自己分析が苦手な人

キャリア形成において、自分の強み・弱み、自分の市場価値、今後必要なスキルを把握することはとても大切です。

「自分のことはわかっている」

そう思いがちですが、自分一人で行う自己分析は、案外思い込みの固まりが邪魔して正確な自己分析ができていないことが大半です。

しかし、キャリア相談をすることで第三者であるカウンセラーと、これまでの経歴や仕事で得た知識・スキルを整理して自己分析を行います。

そのため自分では気づいていなかった強みや弱みを知ることができたり、仕事において最も大切にしている価値観を新たに発見することもできます。

キャリア相談を受ける前の注意点

①事前準備しておく

キャリア相談を受ける前に、カウンセラーに伝える情報をまとめておきましょう。

キャリア相談を受ける前にまとめること

・職歴をまとめる
・スキル・経験をまとめる
・なぜカウンセリングを受けたいのか?
・現状悩んでいること
・希望するカウンセリング期間

以上のことは最低限初回カウンセリングで伝えられるようにしておきましょう。

②正直に話す

キャリア相談を受ける際は、必ず正直に話しましょう。

嘘の情報を伝えてしまうと、効果的なカウンセリングにはならなかったり、カウンセラーとの信頼関係を構築することができなくなってしまいます。

自分に自信がない人や、自分を過剰評価している人は、話を盛って話してしまう可能性もあります。

キャリア相談を受ける際は、自分のマイナスな部分も全てさらけ出しましょう。

③カウンセラーに頼りすぎない

カウンセラーは、あなたに合ったアドバイスをしてくれますが、頼りっぱなしになってしまうと、自分で考えることができなくなってしまいます。

カウンセラーは、あくまでも相談者のキャリアを形成するためのサポーターなので、自発的に考え選択しましょう。

④転職がベストという先入観を取り払う

キャリアカウンセラーは、多くの選択肢の中から相談者に合ったベストなキャリアを一緒に考えてくれます。

そのため

「転職すれば自分の人生は変わる」

など先入観にとらわれずに、自分の意見を伝えた上でカウンセラーにどのような選択がベストか尋ねましょう。

カウンセリングを効果的なものにしたいのであれば、あらゆるキャリアの選択肢から選択できるような状態を作っておきましょう。

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